日米首脳会談とドリル・ベイビー・ドリル
日本とトランプ政権のWin-Winのネタだとは思いますが・・
Reuters(2025/1/31)アラスカLNG開発、日本が支援の可能性議論 トランプ米政権が関心
トランプ米大統領が意欲を示す440億ドル(6.8兆円)規模のアラスカ州のガス開発計画に、日本政府が支援する可能性を議論していることが分かった。米国の貿易赤字を問題視する新政権との摩擦を防ぐ狙いがある。事情に詳しい関係者3人が明らかにした。
石破茂首相は近くトランプ大統領と初めて対面で会談する見通しで、日本の関係者らはトランプ氏が同計画を議題にする可能性があるとみている。トランプ氏は、同計画が米国の繁栄と安全保障のために重要だと述べている。
同計画はアラスカ北部のガス田と南部の港をパイプラインで結び、液化天然ガス(LNG)をアジアへ輸出しようというもの。パイプラインは800マイル(1300キロ)に及び、日本側には実現性を疑問視する声がある一方、米側から話を持ち掛けられた場合は検討していくことを伝える用意があるという。
トランプ大統領は、以前から"DRILL BABY DRILL”「掘って掘ってほりまくれ!」と言ってきました。
What does Trump's second term mean for the climate?
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「ドリル、ベイビードリル!」
トランプ氏は米国のエネルギー自立の回復について語り、有権者に「エネルギー価格を半分に引き下げる」と約束した。
天然ガスの価格が本当に半分になって、日本に輸入できれば、日本国民にとってもうれしい話だと思います。
どうせなら、天然ガスだけでなく原油も安くなったらいいと思います。
アラスカでは、近年巨大な油田が発見されたらしいです。
Bloomberg(2024/4/12)バイデン米大統領、北極圏での石油掘削阻止で大規模な取り組み計画
シェールブーム以前はアラスカ国家石油保留地はノーススロープ郡の他地域とともに、石油業界の主要な成長エンジンとみなされていた。近年関心が再燃しているのは、巨大な油田が発見されたためで、同地域の油層を利用すれば数十年にわたり生産できる可能性がある。
それに、原油の中東依存度は、日本のエネルギー安全保障上の大きな課題です。
(参考)
日本の原油の中東依存度は95%
アラスカの石油とガスに関しては、日米首脳会談でも議論してほしいと思いますが、いくつか懸念があるようです。
Reuters(2025/1/24)米石油業界、アラスカ開発拡大の公算小さく トランプ氏の掘削促進でも
米エネルギー業界幹部らはロイターに対し、トランプ大統領が石油・ガス開発事業を拡大する大統領令に署名したものの、国内の石油・ガス企業がアラスカ州と北極圏で開発事業を拡大する公算は小さいと明らかにした。将来の大統領がトランプ氏の政策を容易に覆す可能性があるためだという。
米石油協会(API)のダスティン・マイヤーズ氏(政策担当幹部)は「次の大統領選後にこれら開発地域が再び閉鎖されるリスクは常に残っている」と懸念を表明。それにより、採掘事業を手掛ける石油企業の関心が低下する可能性があると指摘した。
確かに、トランプ政権の後どうなるか分からないようでは、なかなか踏み切れないかもしれません。
それに、環境問題に関していろんな所から突っ込みが入るかもしれません。
とは言え、アラスカの石油とガスは、日本とトランプ政権のWin-Winのネタだと思います。
Reuters(2025/1/31)アラスカLNG開発、日本が支援の可能性議論 トランプ米政権が関心
2016年の当選後にトランプ氏の政権移行チームに入った経験がある東京在住の実業家アド・マチダ氏は、日本がLNG購入を増やし、アラスカ計画への投資を申し出ることがトランプ氏の歓心を勝ち取る「おそらく最も簡単な」方法になるだろうと述べた。
マチダ氏はロイターの取材に、「トランプ氏は日本が何をしてくれるのかを知りたがっている」と話し、日本政府当局者に同提案について話したことがあると明らかにした。
旧型のミサイルを買わされるくらいなら、石油とガスを買ったほうが、日本国民のためになりそうですが、コストとリスクをどう考えるか・・
さて、石破さんはトランプ大統領を喜ばせることができるでしょうか・・